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騒乱続く北アフリカ イスラム過激派活発化の懸念 リビアではISによるテロも

民兵組織と暫定政府側との衝突が続くリビアの首都トリポリ近郊。混乱に乗じたイスラム過激派の台頭が懸念される=4月10日、ロイター
アルジェリアとリビア

 【カイロ篠田航一】北アフリカのリビアとアルジェリアで続く騒乱に乗じ、両国に潜伏するイスラム過激派の台頭が懸念されている。特に内戦の危機にあるリビアでは、一時は沈静化した過激派組織「イスラム国」(IS)によるテロ再発の兆しがあり、勢力拡大を警戒する声が上がっている。

 リビアは2011年の中東民主化要求運動「アラブの春」でカダフィ独裁政権が崩壊後、複数の武装勢力が割拠する事実上の内戦状態に突入。ISや国際テロ組織アルカイダ系の組織も台頭し、「過激派天国」(AP通信)に陥った。15年に国連の仲介で統一政府が樹立され、西部の首都トリポリを拠点とするシラージュ暫定政権が誕生したが、東部を拠点とするハフタル将軍が西部の政府を拒否。今月4日以降、ハフタル氏が率いる民兵組織「リビア国民軍」が西部に進軍し、トリポリ近郊で暫定政府側との衝突が続く。

 こうした中、ISはリビア中部フカハで9日、住民3人を殺害するテロを起こした。テロ組織に詳しいエジプト紙「バワバ」元編集長のサラハディン・ハッサン氏は「リビアでは国家が機能しておらず、今ISが台頭しても治安当局に戦う余裕がない」と話す。

 一方、アルジェリアでは2月から続いた反政府デモを受け、1999年から長期政権を維持したブーテフリカ大統領が今月2日に辞任。7月の大統領選実施が決まった。このデモ隊にも過激派の一部が紛れ込んでいたとの情報がある。

 90年代の内戦を終結させたブーテフリカ政権は治安改善を進めたが、13年1月には南東部イナメナスのガス田施設が武装勢力に襲撃され、プラント建設大手「日揮」社員ら日本人10人を含む少なくとも40人が死亡する事件が起きるなど、過激派の根絶はできていない。資金力が豊富な「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ」(AQIM)が山岳地帯で勢力を蓄えているとの見方もある。

 アラブ諸国では政治が混乱した際、その隙(すき)を突く形で過激派が伸長するケースが多い。宗派対立が続いたイラク、内戦に陥ったシリアの両国では14年ごろからISが勢力を拡大。今年3月までに米軍などの掃討作戦で両国のIS戦闘員はほぼ一掃されたが、「残党は偽造旅券を使って周辺国に拡散している」(中東の政治学者)との指摘もある。

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