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43歳3カ月のウッズ 豪快ショットなくとも「経験と精度」で再び頂点に

米男子ゴルフのマスターズ・トーナメントで優勝し、喜ぶタイガー・ウッズ=オーガスタ・ナショナルGCで2019年4月14日、AP

 ピンに近づいて転がるボールの行方を、観客は総立ちとなって見守った。ウッズは15番(パー5)で単独トップに立ち、続いて迎えた16番(パー3)。第1打を広く空いたグリーン右に落とすと、傾斜によってボールは大きく、ゆっくりとピン約1メートルに寄った。バーディーパットを楽々と決め、後続と2打差。力強くウッズが右拳を握ると「ゴー・タイガー」の大歓声がグリーン上を包み込んだ。

 豊かな経験とショットの精度――。これが43歳3カ月を迎えたウッズの新たな強みだ。豪快なショットでバーディーを奪う攻撃的なプレーは今はない。無謀な賭けはせず、小技を駆使して着実にスコアを伸ばすスタイルに生まれ変わった。

 それは数字に表れ、今大会のドライバーの平均飛距離はトップの選手とは20ヤード以上差がある294.5ヤードの44位だった。一方でパーオン率は8割超(72ホール中58ホール)で全選手中トップ。ウッズは「もう340ヤードも飛ばす必要はないんだよ。たくさんの名手とマスターズをプレーする中で、攻め方の知識を蓄えてきた。頭の中には、小さな『図書館』があるんだ」と言った。

 前回優勝した2005年大会最終日。16番で一度カップの縁で止まったボールが吸い込まれるチップインを決め、頂点への道筋を作った。そして、今回の22度目となったオーガスタでは、自分の庭とばかりに、勝負どころで好ショットを連発した。「いつもと同じようにプレーできた。すべてがうまくいったよ」とウッズ。メジャー初制覇を遂げた思い出深い舞台で「タイガー」が鮮やかに復活した。【角田直哉】

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