メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

  • 政治プレミア
  • 経済プレミア
  • 医療プレミア
  • トクトクプレミア
余録

「ノートルダムがいい。その方がずっと広く…

[PR]

 「ノートルダムがいい。その方がずっと広く、よりいっそう人の心に訴える思い出がある。式典により荘厳(そうごん)な性格が与えられるだろう」。言葉の主はナポレオン、式典とは皇帝となった自らの戴冠式(たいかんしき)である▲1804年に大聖堂で行われたその模様を知りたければ、ルーブル美術館のダビッドの油彩画「ナポレオン一世の戴冠式と皇妃ジョゼフィーヌの戴冠」を見ればいい。同館ではダビンチの「モナリザ」に次いで人気のある絵画という▲中世の創建からの歴史、そしてパリ市民の思い出を石積みや木組みの一つ一つに蓄えたようなノートルダム大聖堂である。今では世界中から人々を集める観光超大国フランスのシンボルとなっていた世界文化遺産の突然の炎上だった▲左右に並び立つ石造りの塔の外観がよく知られるこの建物だが、焼けたのは背後の聖堂で、その屋根に立つ高さ90メートルの尖塔(せんとう)も焼け落ちた。死者はなく、運び出された文化財も多いものの、何よりパリ市民の精神的なショックが大きい▲すぐに現場に駆けつけたマクロン仏大統領が、まだ鎮火もせぬうちに大聖堂再建を誓ったのもその表れだろう。各国首脳も相次いでお見舞いの声明を出し、テロによらぬ文化財火災としては国際的な反響も異例の広がりをみせている▲仏作家マルローは石造りの建築に永遠を求める西洋と、木を育てて建築をくり返す営みに永遠を見る日本文化とを対比した。火災を宿命としてきた木の文化の知恵や経験も、どこかで聖堂修復の役に立てないか。

    おすすめ記事
    広告
    毎日新聞のアカウント
    ピックアップ
    話題の記事

    アクセスランキング

    毎時01分更新

    1. やじ相手に3歳長男を投げつけ容疑 阪神ファン書類送検

    2. 香港のブルース・リー宅取り壊し ファン、保存訴えるもかなわず

    3. セブン-イレブン、オーナーが「9月から日曜定休」通告 本部と協議も物別れ

    4. GSOMIA破棄の裏に内政問題影響か 「想定外」にいらだつ日本政府

    5. 韓国の見切りに日本「まさか」「困るのは…」 GSOMIA破棄

    編集部のオススメ記事

    のマークについて

    今週のおすすめ
    毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです