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東京へ ともに歩む

毎日新聞

ジャパン・トップ12準決勝で勝利した伊藤美誠=カメイアリーナ仙台で2019年3月3日、佐々木順一撮影

アスリート交差点2020

今を楽しむ 世界でも狙うは3冠=卓球・伊藤美誠

 世界選手権個人戦(ブダペスト)が21日に開幕します。シングルスのほか、早田ひな選手(日本生命)とのペアで挑むダブルス、森薗政崇選手(岡山)と組む混合ダブルスの3種目に出場する予定です。全日本選手権では3冠を取ることができたので、世界選手権も3冠を狙います。

     3種目に出場するのは大変です。3月のカタール・オープンでも3種目に挑みましたが、3種目で計5試合に出場する日もありました。試合間隔は30分ほど。初めての経験でした。体も休めないといけないし、頭も切り替えないといけないのに、次の試合のためにラケットを検査室まで持っていかなければいけなくて……。体は大丈夫でも、頭が回らなくてボーッとしていた試合もありました。世界選手権でも同じような場面があると思うのでいい勉強になりました。

     それでも3種目に出場するのは、利点もあるからです。混合ダブルスやダブルスの試合はシングルスの前にあり、卓球台の照明の具合や球の跳ね方などに慣れることができるからです。私の場合は「慣れ」もありますが、「対応力」を磨けることが大きいです。混合ダブルスでは普段は経験できない男子選手の球を受けることができるし、位置取りや打球の角度も違うので自然と対応力が磨かれます。

     それからフットワーク。ダブルスは1球ごとに位置取りを変えるのでシングルスよりも運動量が多いと感じます。私はシングルスであまり動けない選手だったのですが、ダブルスでフットワークを磨きました。ダブルスがあるからこそシングルスでいい成績が出せると思っています。

     全日本と世界選手権で大きく違うのが日程です。全日本は混合ダブルスの決勝が大会中盤にあり、優勝して残る2種目でも勢いに乗ることができました。今回の世界選手権は3種目全てに出場する日もあるなど同時並行で進むような感じです。だからこそ一戦一戦、自分の力を出し切れるかどうかが重要です。3冠は大きな目標ですが、頭の片隅に置いて、目の前の試合に集中したいです。結局、全ての試合に勝てば優勝できるのだから。(あすはバドミントン・奥原希望です)(タイトルは自筆)


     Q 印象に残る門出や人生の転機は何ですか?

     A 一番の転機はリオデジャネイロ五輪後の1年です。2017年は思うように勝てず、卓球人生で初めて試合が怖くなりました。今から思えば、あの苦しい1年があったからこそ、18年はすごくいい1年になりました。きっかけは、同世代のライバルの存在です。平野美宇選手がアジア選手権で中国選手を次々に倒して優勝。このままではだめ、変わらなければと思いました。フットワークの練習に力を入れ、サーブや台上技術だけでなく、ラリーでも戦えるようになりました。

     平野選手、早田ひな選手ら同世代のライバルだけでなく、年下の選手たちも、お互いに負けたくないと感じていると思います。ライバルの存在は本当に大事です。


     ■人物略歴

    いとう・みま

     静岡県磐田市出身。2015年3月のドイツ・オープンでツアー史上最年少(当時)の14歳152日で優勝。16年リオデジャネイロ五輪団体銅メダル。18、19年全日本選手権3冠達成。スターツ所属。18歳。