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花谷寿人の体温計

政治や社会の出来事が人々に与える影響を「体温」として読み解く、花谷寿人論説委員のコラム。

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花谷寿人の体温計

お札から学ぶ道徳

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 「順理則裕」

 私利私欲に走らず、道理に従って生きれば繁栄がもたらされる。

 蔵の街として知られる埼玉県川越市の埼玉りそな銀行川越支店に、その書が掛けられている。

 筆を執ったのは同行のルーツにゆかりがある実業家、渋沢栄一である。次の1万円札の肖像画に決まり、にわかに注目を集める。

 東京都北区の「渋沢史料館」を訪ねると「道徳経済合一説」というパネルの説明が目に留まった。利益を求める経済活動の中にも道徳が必要で、その考えに基づけば公の利益にもつながると説いた。

 近年、利益至上主義に陥った大企業の不祥事が絶えない。麻生太郎財務相は戒めの意味を込め、新札の顔に選んだに違いない。

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