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幻の科学技術立国

「科学技術創造立国」を目指してきた日本は、中国など新興国が急速に台頭してくる中で存在感を失いつつあります。現場を歩きながら衰退の原因を探り、再生の道を考えます。

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幻の科学技術立国

第4部 世界の潮流/3 膨大データでAI判定 CT診断に中国ベンチャー 医師15分の作業を1分で

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インファービジョンの事業モデルのイメージ
インファービジョンの事業モデルのイメージ

 <科学の森>

 ●2年半で日本進出

 近畿大学病院(大阪狭山市)の一室。コンピューター断層撮影装置(CT)で撮った約300枚の肺の断面の連続画像に次々とマークがつく。肺の病変である「結節」を、人工知能(AI)が見つけているのだ。

 AIは、結節の直径や位置、色の濃淡などを瞬時に識別。医師が見逃しやすい6ミリ未満の結節も高感度で見つけるという。治療の必要のない良性か、がんに進行する可能性がある悪性かも判定する。医師が15~20分かかる作業を、AIはわずか1分でこなす。

 このシステムは、北京に本社がある中国の医療ベンチャー「インファービジョン」が開発した。2015年の設立からわずか2年半で日本に進出。システムを売り込むため、18年夏、有効性を試す共同研究を近大病院に持ちかけた。

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