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『傲慢と善良』 著者・辻村深月さん

 ◆『傲慢(ごうまん)と善良』 著者・辻村深月(つじむら・みづき)さん

 (朝日新聞出版・1728円)

 『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』で地方在住女子の息苦しさを書き、「ここにいるのは私たちだ」と思わせたのは2009年。それから10年、新たな「私たちの物語」が生まれた。今度のテーマは「婚活」だ。

 30歳を超えたあたりから、周辺で婚活の話題が増えてきたという。「『ゼロ、ハチ~』では、地方に住むアラサー女子が感じていることを描ききるつもりで書きました。ところが自分がアラフォーになってみると、その時終わったと思っていた苦しみがまだ続いていると気がついた。30歳までには結婚をという目標があったけれど、その年を過ぎた後の苦しさがあるのではないか。それにもう一度向き合ってみようと思ったんです」

 ストーカーから逃げているという電話を最後に、婚活で知り合った婚約者・坂庭真実(さかにわまみ)が姿を消してしまった西澤架(かける)。真実を捜しながら婚活をふり返る。そこから浮き彫りになるのは人を品定めする冷徹さ、善良さの一方の不器用さ、どこで満足したらいいのかわからない不安、育った家庭の影響だ。「婚活は自分の全てが出てくる場所」。エピソードや心理を丁寧に積み上げ、現代人の深層をえぐる。タイトルは英…

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