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ALL FOR 2020

東京へ ともに歩む

毎日新聞

2018年の世界選手権の帰国後記者会見で金メダルを手に記念撮影に応じる阿部一二三(右)と詩=千葉県成田市で2018年9月29日午後8時48分、和田大典撮影

アスリート交差点2020

努力は天才を超える 目標へ一歩ずつ努力=柔道・阿部一二三

 8月に東京で開幕する世界選手権の代表に選ばれました。今は3連覇するために何をしていけば良いのかをしっかり考えていきたいです。まずは、自分自身に集中し、周りをそこまで意識することなく、自分の柔道を貫き通したいと思っています。

     (2月の)グランドスラム・パリまでの試合を振り返ると、他の選手から研究をされていることを意識し過ぎて、自分の良さである豪快な柔道ができていませんでしたが、(世界選手権の代表選考会を兼ねた7日の)全日本選抜体重別選手権では、その部分をあまり意識することなくできました。ただ、決勝では競り負けてしまい、自分の甘さを改めて感じました。対戦相手の対策は多少は練りますが、それ以上に自分のやるべきことに集中していきたいです。

     何が足りないのかを明確にし、克服していくことが3連覇を達成するための鍵だと思っています。具体的には、試合で自分の柔道を出すために何が必要なのか、それを練習の中で考えて取り組んでいくことが重要になってくると思います。

     4月は出会いの季節ですが、これまで出会ってきた人それぞれに意味があり、出会った人すべてが自分の柔道のプラスになっています。その中でも神港学園高(兵庫)の信川厚・総監督は小学生の頃からお世話になっていて、自分の柔道の基礎を作り上げてくださり、今の自分の柔道スタイルである豪快に一本を取る柔道を固めてくださった存在です。

     また、家族の存在も大きく、今の体幹の強さは父と一緒にやってきたトレーニングのお陰だと思っています。父の「一歩ずつ」という言葉も大切にしており、「常に努力を欠かすな、目標に向かって一つずつクリアしていかないといけない」という教えなのだと受け止めています。

     今回からこのコーナーに仲間入りし、妹の詩と交互で近況をお伝えしていこうと思います。タイトルには、僕自身が小さい頃から、天才でも何でもできるタイプでもなかったので、今でも努力し続けないと絶対強くなれないという思いを込めました。(あすはソフトボール・上野由岐子です)(タイトルは自筆)


     Q 印象に残る門出や人生の転機は何ですか?

     A 中学2年の全国中学校大会です。そこで初めて全国大会で優勝することができ、活躍し始めることができました。自分に自信が生まれ、翌年の2連覇、高校1年の全日本カデ(14歳以上18歳未満)優勝と成績を上げていくことができました。天才と言われることもありますが、そこまで全国大会に出たことはなかったですし、結果も残したことはありませんでした。

     強くなりたい、結果を残したいとずっと思っており、なんとしても優勝したいといった強い気持ちを前面に出すことができたことが優勝できた要因だったと思います。


     ■人物略歴

    阿部一二三(あべ・ひふみ)

     神戸市出身。男子66キロ級で2017年、18年の世界選手権2連覇。14年の講道館杯を男子最年少の17歳2カ月で制した。妹の詩も18年世界選手権女子52キロ級優勝。日体大4年。21歳。