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技術流出防止を大学にも 外国企業との共同研究で

首相官邸=2019年4月1日午前9時27分、本社ヘリから

 政府は今秋をめどに、外国企業と共同研究を行う国内の大学を対象に、技術流出の防止など法令順守体制の整備を求めるガイドライン(指針)を策定する。米中両国が軍事転用可能な技術などの共同研究への規制を強めており、制裁対象となるリスクを回避する狙いがある。政府が、外国企業との共同研究をめぐり管理指針をまとめるのは初めて。大学は、研究情報・成果の管理徹底に向け、専門家の確保などの対応を求められそうだ。

 日本では軍事転用が懸念される製品・技術の海外への流出防止に関しては外為法などの規定があり、国の機関や大企業は順守体制を整えている。だが大学では研究室ごとに管理を任されているケースが多く、ハイテクなど高度な次世代技術の研究・開発を行う一方、機密保持や輸出規制の専門家不足などから対応の遅れが指摘されてきた。

 政府は今回の指針で大学でも外為法などを順守し、研究情報や成果を厳重に管理する体制作りを目指す。大学事務局などが共同研究などの管理方針を策定し全学的に共有することを促すほか、法令順守に不可欠な弁護士ら専門家の人材確保も要請する。海外への流出防止が徹底されているかを定期的にチェックするとともに、問題発生時の対応を充実させるよう求める。政府は管理体制整備を、国が支援する研究開発プロジェクトへの参加条件にすることも検討している。

 指針策定の背景には米中の動きがある。米国は昨年11月、人工知能(AI)やデータ分析技術など14分野を軍事転用される懸念のある「新興技術」に指定。中国を念頭に、技術流出防止に向け規制を強化する方針を表明した。

 米国以外の大学・企業が米国と共同研究した軍事転用可能な技術を含む製品・技術を中国など規制対象国に輸出したり、研究室など組織内で規制対象国出身の従業員・留学生と情報交換したりする場合などに、米当局の許可を得ることを義務づける。重大な違反が認められると制裁で米国のビジネスや研究から締め出される恐れがある。

 一方、中国も軍事利用可能な技術の共同研究への規制を強める方針だ。

 米国は流出規制の国際ルール化も狙っており、米中対立の中で、規制対象の技術分野が大きく拡大する可能性もある。日本政府はこうした動向も踏まえて指針を最終決定する方針だ。【清水憲司】

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