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私は、現在、国立環境研究所(茨城県つくば市)で日本の野生生物を守るための研究をしている。そんな私の肩書の中で、よく出てくるのが「ダニ先生」。実際、私の本来の専門はダニ学である。「なんでダニ?」と思われる方も多いと思うが、ダニ学の深淵(しんえん)については、また次の機会に記すとして、間もなく「平成」が幕を閉じ、新しい「令和」の時代が始まろうとしている。この時に、天皇、皇后両陛下と「ダニ」にまつわる、私にとってかけがえのない思い出でコラムの1回目を飾りたいと思う。
2010年夏。その年は「国際生物多様性年」ということで、日本各地で生物多様性保全をうたったイベントが催され、国立環境研究所でも両陛下がおいでになるという一大行事を迎えた。そして、大変名誉なことに、私が生物研究の説明対応をさせていただくことになった。
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