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 文面から切迫感が伝わってくる。以前取材した「不登校新聞」の編集長、石井志昂(しこう)さん(37)から先週末、メールが届いた。

     「この数日、学生からの相談が増えており、このままGW(ゴールデンウイーク)に入ると苦しくなる人が顕著に増えそうだと感じました」

     子供の自殺が多いのは「夏休み明け」「春休み明け」「5月の連休明け」の三つ。今年のGWは10連休になった。不登校の子供や親など400人以上に取材してきた石井さんは不安を募らせている。

     どう対処すればいいのか。親や周囲の大人が気をつけるべき子供の様子があるという。

     「できないこと」が増える。例えば、朝起きられない、あまり食べられない、宿題ができない……。本人は「不登校は悪」と思っているから、SOSをなかなか言葉にしない。親や大人はもしかしたらと感じたら、自分だけで抱え込まず、いくつかある不登校の相談窓口へ連絡を、と訴える。

     詳しく知りたい人は、石井さんがインターネット上に載せている文章<「明日の学校はムリかも」と迷っている人へ 中学3年生を丸ごと休んで得られた6つの結論>を読んでほしい。

     その中に、自身が不登校になる直前の中学2年の冬、踏切を見ると吸い込まれそうになる経験がつづられている。学校へ行けない自分は「もう終わりだ」と固く信じていた。教頭先生にも「大人になれないぞ」と言われた。

     あれから20年以上が過ぎた。石井さんは「私を待っていたのはふつうの未来でした」という。「大好きな人と結婚をしたり、ケンカをしたり、2000円もするパフェが食べられたり……」

     振り返れば「最大のピンチは不登校になった時に乗り越えていた」と思える。

     小学5年で不登校になった後、夜間中学で学び直し、社会に出た男性がいる。石井さんの言葉とともに、この男性のメッセージも子供たちに知ってほしい。

     <何度転んでも、何度も立ち上がって、前に進んできました。どんなに遠回りをしても自分にとって後悔しなければ、それは正しい選択なんだと思います。夜間中学に通って無駄ではないことを私の人生で証明したいと思います>

     あなたの居場所は、どこにでもある。(論説委員)=次回は5月9日掲載

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