演劇

シス・カンパニー「LIFE LIFE LIFE」 笑いの後の苦みに味わい=評・濱田元子

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左から、稲垣吾郎、大竹しのぶ、段田安則、ともさかりえ=宮川舞子撮影
左から、稲垣吾郎、大竹しのぶ、段田安則、ともさかりえ=宮川舞子撮影

 大人とはなんてややこしい生きものなのか。「アート」や「大人は、かく戦えり」で日本でも人気の仏劇作家ヤスミナ・レザが、リアルでエスプリの利いたセリフで心をくすぐる。一つのシチュエーションから展開される三つの人生の変奏曲。上演台本・演出のケラリーノ・サンドロヴィッチが上質な喜劇を軽やかに仕立てている。

 登場するのは2組の夫婦。天文物理学者のアンリ(稲垣吾郎)とキャリアウーマンのソニア(ともさかりえ)の夫婦は、なかなか寝てくれない子供に手を焼いている。そこに、翌日の約束のはずだったアンリの上司ユベール(段田安則)とイネス(大竹しのぶ)夫婦が突然訪ねてくる。

 アンリが学術研究委員になれるかどうかはユベール次第。大事な会食だったはずなのに、ろくな食べ物はなく、ワインとスナックでもてなす羽目に。滑稽(こっけい)で悲劇的な状況で繰り広げられる4人のバトルが、話の切り出し方や、思惑で関係性が違ってくる。俳優が見せる顔で、空気がドラマチックに変化するさまに吸い寄せられる。

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