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鴻巣友季子・評 『バイリンガル・エキサイトメント』=リービ英雄・著

 (岩波書店・2160円)

国際的な文脈で生きてきた日本語

 人はなぜ母語でない言語にひかれ、「多言語的高揚感(バイリンガル・エキサイトメント)」を覚えるのか? 永井荷風はフランスの象徴詩を翻訳する際、「怪物」という漢字に「シメール」と仏語の音表記をルビで振り、二葉亭四迷は「躊躇」に「タユタ(ッた)」と振った。日本に入った漢字とフランス語の音、音読み熟語にやまとことば、こうした異質性の出会いが醸しだすデュアリズムに、私たち日本語話者の心はことさら「ときめく(スパークジョイ)」のではないか?(コンマリ風にいえば)このエキサイトメントには、日本語のたどってきた歴史が刻印されている。リービはそう解き明かす。

 令和の出典『万葉集』(漢籍の詩がさらに元ネタにあるが)についても、本エッセー集で手厚くとりあげられ…

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