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/73 便利堂 文化財、ありのままに撮る /京都

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「限られたスペースの中、かなり上まで足場を組んで撮ることもあります」。文化財撮影の難しさを身振りを交えて語る本城克彦さん=京都市中京区の便利堂写真工房で、中山和弘さん撮影
「限られたスペースの中、かなり上まで足場を組んで撮ることもあります」。文化財撮影の難しさを身振りを交えて語る本城克彦さん=京都市中京区の便利堂写真工房で、中山和弘さん撮影

 <The Frontiers of Kyoto>

 創業132年の美術印刷と出版の老舗、便利堂(京都市中京区)で、文化財撮影専門の「写真工房」が、会社の中核の仕事を担っている。工房は1905(明治38)年ごろに設置され、当時の文部省や社寺から依頼を受け、数多くの貴重な文化遺産を撮影してきた。現在のスタッフは3人。撮影技師の一人で写真工房主任、本城克彦さん(46)は最近も国宝・平等院鳳凰(ほうおう)堂(宇治市)や清水寺(京都市東山区)の二十八部衆など多くの文化財を撮影している。

 「何百年も前のお堂に入り中世の仏様をガラス越しでなく直接目の前にすると独特の空気感があって、すごく緊張します。時間は限られていて撮り直しは絶対にできない。常に考えるのは文化財の今の姿をとにかく忠実に、正確に写真に残していきたいということです」

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