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断層の大規模滑り、プレート「摩擦熱」が原因 東日本大震災で阪大チーム

三陸沖の大規模滑りの図

 東日本大震災(2011年)でプレート(岩板)境界の断層が大規模に滑り、巨大津波となった原因を特定したと、大阪大の研究チームが29日、発表した。地震発生時、プレート同士の摩擦で500度以上の熱が生じ、内部の水が膨張した結果、隙間(すきま)を押し広げる力が働いて滑りやすくなったという。南海トラフ地震や内陸地震などで、津波の大きさや地震の特徴の予測を可能にする成果と言える。

 論文が同日、英電子版科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」に掲載された。

 大震災では、日本海溝付近の浅い場所が50~80メートル滑り、海底が隆起して巨大津波を引き起こした。それまで、浅い場所は滑りにくいと考えられ、大規模に滑った原因を探るため海洋研究開発機構の地球深部探査船「ちきゅう」が12年、断層の岩石を採取した。

 広野哲朗・大阪大准教授(地震断層学)らの研究チームはこの岩石を分析し、境界付近の圧力や温度、透水率などの条件でどのように断層が動いたり壊れたりするかを解析した。大規模滑りの原因としては、断層に含まれる滑りやすい粘土が原因との見方もあったが、摩擦熱による水の膨張がなければ大規模滑りは起こらなかったと判明した。

 現在、大地震の発生確率や揺れの大きさは、文献に残された歴史地震の記述などから推定している。今回の成果で、断層の性質を調べれば、津波や揺れの大きさなどを事前に評価できる可能性があることが分かり、減災への貢献が期待される。

 広野准教授は「平成は大地震による被害が多かったが、地震研究は後手後手に回っていた。令和の時代には地震研究がさらに進み、減災に貢献できるようにしたい」と話している。【根本毅】

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