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H1法話グランプリ

出場者紹介 「もう一度会いたいお坊さん」になるのは? 宗派越え、競う 来月2日・神戸

中村建岳さん=法話グランプリ実行委員会提供

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 僧侶が仏教の教えを話す「法話」で、「もう一度会いたいお坊さん」ナンバーワンを決める「H1法話グランプリ」(実行委員会主催、毎日新聞社など後援)が来月2日、神戸市須磨区の須磨寺で開かれる。宗派や地域を越えて僧侶たちが一堂に集い、磨き上げた法話を披露し合う初めての取り組みとなる。熱い思いを持って準備を進める7組8人の出場者たちを紹介する。【花澤茂人】

聞き手の目線で 中村建岳(けんがく)さん(47) 臨済宗妙心寺派・永正寺(愛知県)副住職

 坐禅(ざぜん)を中心に実践を重んじる臨済宗では、「不立文字(ふりゅうもんじ)」という言葉を大切にする。「仏教の神髄は言葉では伝えきれない」という意味。「その通りかもしれないが、限られた人にしか関心を持ってもらえないのでは寂しい」。あえて法話に挑む理由をそう語る。

 月1回、寺での坐禅会で短い法話をする。僧侶目線だと「何となくありがたいで終わってしまいがち」だが、聞き手目線を意識することに難しさとやりがいを感じている。

 地元では釈迦(しゃか)の誕生日とされる4月8日を国民的行事に、という活動に取り組む。「仏にかけてホットケーキをプレゼントしてPRしています」。ユニークな発想力を法話にも生かすつもりだ。

音符で響く言葉を ひのう姉妹 真宗大谷派・西照寺(石川県)僧侶

「ひのう姉妹」こと(右から)姉の日野直さん、妹の史さん=法話グランプリ実行委員会提供

 日野直(すなお)さん(46)と史(ふみ)さん(43)姉妹の音楽ユニット。2年前に誕生し、直さんがキーボード、史さんが歌を担当する。「音譜に乗せるからこそ響く言葉がある」。そう信じて「法話ライブ」を続ける。

 それぞれ、2人の子どもの母親でもある。少子高齢化や過疎化が進む地域の未来のために、寺が果たせる役割は何か。出した答えの一つが「音楽」だった。毎年8月には姉妹や地元住民でつくるバンドが、本堂を開放して6時間の音楽フェスを開催。境内には屋台が建ち並び、子どもたちでいっぱいになるという。史さんは「ライブは水物」。他宗派の僧侶たちとの共演がこれまでにない化学反応を起こすことを期待している。

劇公演、経験生かす 山添真寛(しんかん)さん(50) 浄土宗僧侶(京都府)

山添真寛さん=法話グランプリ実行委員会提供

 「浄土宗の劇団ひとり」を自称し、京都市内のマンションで暮らしながら、紙芝居や人形劇の公演を続けている。全国の幼稚園や保育園、お寺、路上など、その数は年間およそ100回に上る。「3歳から90歳まで、みんなが笑顔になるように」。今大会にも、いつも通りの思いで挑む。

 滋賀県甲賀市の寺の生まれだが、東京の劇団員や会社員を経て、40代で現在の活動を始めた。「叔母から言われた『これからは、亡くなった人だけでなく、生きている人を喜ばせてこそお坊さん』という言葉に背中を押された」と話す。

 普段の公演では1時間ほどかけるため、今大会の制限時間(10分)は悩みどころ。「いかにコンパクトに、大事なことを伝えられるか」。工夫を重ね、本番を待つ。

仏縁の広がり願い 安達瑞樹(ずいじゅ)さん(44) 曹洞宗・長楽寺(兵庫県)住職

安達瑞樹さん=法話グランプリ実行委員会提供

 大学時代には落語研究会に所属し、漫才コンビとしても活動。住職になった後も地域の敬老会で落語やギター演奏を織り交ぜた法話を披露するなど、舞台経験は豊富だ。だがそれを誇ることなく「法話は、僧侶自身も勉強させてもらう場」と控えめにほほ笑む。

 東日本大震災の支援活動に加わり「困難に立ち向かう人たちに僧侶は何ができるのか」と自問自答。出した一つの答えが、多くの人の心を楽しませる法話をすることだった。「実践を続け、力を磨きたい」と心に決めた。

 大会への出場を打診され「私を含め、ちょっと変わった他宗派のお坊さんが集まるすてきな場になる」と直感し快諾。「来場者の皆さんも一緒になって楽しい時間を作り、仏縁が広がるきっかけになれば」と願っている。

仏教で人生幸せに 本良(ほんりょう)敬典(けいすけ)さん(37) 日蓮宗・妙常寺(神奈川県)住職

本良敬典さん=法話グランプリ実行委員会提供

 読経とジャズ演奏のコラボで話題となった音楽ユニット「南無ジャズ・エクスペリメント」の生みの親。昨年末からは動画投稿サイトでの法話配信も始めた。「仏教は人生をより幸せに生きるための教え。お寺に来るのは、死んでからでは遅すぎます」と情熱を燃やす。

 寺が運営する幼稚園の園長も務める。子どもの自主性を重んじる「モンテッソーリ教育」の「あるがままを大切にする」という考え方に共感するや、教師のトレーニングセンターで国際資格を取得。24歳で住職になった際には見識不足を痛感し、南極や世界各国を回る旅にも挑戦した。「とりあえずやってみる」。一貫した姿勢で、今回のグランプリにも名乗りを上げる。

普段は無口、最年少 小林恵俊(えしゅん)さん(28) 天台宗・正明寺(兵庫県)副住職

小林恵俊さん=法話グランプリ実行委員会提供

 昨秋、高野山真言宗の若手僧侶らが神戸市で開いた同種のグランプリでは来場者の側だった。「熱心に法話と向き合う姿に心を打たれ、参加したいと思った」。宗派を超えた今大会で実現したが、実は「無口で、しゃべりには自信がない」。

 出場者で最年少。祖父母のような檀信徒に法話をする機会が多いが「反応が毎回違う」。原因は自分と考えていたある時、聞き手の方が「話しやすい場」を作ってくれていると気付いた。「法話は双方向のコミュニケーション。『聞きやすい場』を作ることも僧侶の大事な役割」と胸に刻んだ。

 経典に節を付けて唱える「声明(しょうみょう)」にも取り組む。こちらも「まだ修行中」と奥ゆかしい若者が、今度は誰かの心を打つ側に立つ。

あくまで挑戦者で 市村直哉(ちょくさい)さん(39)真言宗豊山派・東光寺(栃木県)副住職

市村直哉さん=法話グランプリ実行委員会提供

 2年前に栃木県栃木市で初めて開かれた同種のグランプリの生みの親であり、初代チャンピオン。だが「他宗派の方から学び、吸収するチャンスにしたい」とあくまで挑戦者の姿勢で臨む。

 地元で宗派の仏教青年会会長を務めた時に「また会いたくなるお坊さん」というスローガンを掲げ、研修の集大成として企画したのが始まりだった。

 当日はプロジェクターを使った法話を予定。「幼稚園教諭として、また父親として子どもたちと接する中から感じたことを言葉にしたい」と意気込む。「法話には力がある。『長い、難しい、つまらない』を『楽しい、分かりやすい、また聴きたい』に変えたい」


 ※入場券は完売しました。当日の模様は毎日新聞のニュースサイト(https://mainichi.jp/)で生中継します。

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