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2019欧州の選択

独社民党の苦悩/5 労働者の党「エリート」化

介護士からドイツ連邦議会議員になった社民党選出のクラウディア・モル氏=ベルリンの独連邦議会で2月、ザンドラ・ベルケ撮影

 ドイツ社民党のクラウディア・モル連邦議会(下院)議員(50)。西部アーヘン近郊出身の彼女は約30年間、高齢者介護士を務めた後、2017年秋の総選挙に立候補し、初当選した。社民党議員の仲間入りを果たしたモル氏だが、そこで目にしたのは「大卒ばかりで健全なバランスを欠いた」議員構成だった。

 独最古の国政政党である社民党は「労働者の党」として成長してきた。その起源は、1863年に社会主義者フェルディナント・ラッサールが設立した「全ドイツ労働者協会」。ラッサールは共産主義を体系付けたカール・マルクスとも交流したが、革命を志向したマルクスとは異なり、既存の政治体系の下で労働者の地位向上を目指した。

 「党として掲げた全ての目標を達成した」。歴史家のマンフレット・シャーラーさん(74)は社民党が戦後ドイツに果たした功績を評価する。最たるものは教育政策の充実だ。社民党は「教育の機会均等」を強く訴え、大学授業料の無償化実現や独自の財団による奨学金制度で多くの若者を支援。労働者階級の子供でも大学で学び、社会の指導的地位に駆け上がれるようになった。

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