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藤原帰一の映画愛

コレット 苦悩抱え欲求に生きる 広がりある性格描写

 芸術の作り手は男に決まっている、女性の手になる作品は認められることがない。まさに偏見そのものですが、ブロンテ3姉妹が男のようなペンネームを使って作品を発表したのはそんな偏見の中のことでした。当初、「ジェーン・エア」や「嵐が丘」の著者が女性だとは分からなかったんです。

 「青い麦」や「ジジ」で知られるフランスの作家コレットの経験はもっとひどいものでした。小説を書いたのは自分なのに、夫の名義で出版されたんです。やがては自分の名前で作品を発表することになりますが、これはその前の時期、「学校のクローディーヌ」をはじめとする連作で成功を収めながらも、それが自分の小説だとは言えなかった時代のコレットを描いた作品です。

 フランスの地方で育ったシドニー・ガブリエル・コレットは14歳年上の人気作家のウィリーと結婚し、パリ…

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