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社説

後半国会スタート 参院選につながる論戦を

 天皇の代替わりと10連休を経て通常国会は後半論戦に入った。

     6月26日までの残る会期では、国民生活に直結する幼児教育・保育の無償化や児童虐待防止などの重要法案審議が予定されているものの、与野党の対決法案とは言い難い。

     国会閉会後の参院選を見据えて政権側が提出法案を絞り込んだ結果だが、このまま後半国会を消化試合にしてしまってよいのだろうか。

     安倍政権は令和改元の祝賀ムードに乗って選挙戦を有利に進めようと狙っているようにみえる。あわよくば衆参同日選に持ち込もうとの声も政権幹部から聞こえてくる。

     しかし、元号が改まったからといって、人口減少や地方の衰退といった現代日本の抱える問題が解決するわけではない。米中対立などで不透明感の増す国際情勢の中、平和と安定をいかに確保していくのか、外交のかじ取りも問われている。

     参院選で与野党が論じるべき課題は山積している。後半国会をその争点形成の場とし、有権者の判断に資するような政策論戦を展開することが野党の役割であるはずだ。

     立憲民主党など野党5党派はきのう国対委員長が会談し、安倍晋三首相の出席する予算委員会集中審議や党首討論を開くよう与党に申し入れた。参院選につながる党首級の充実した論戦を期待したい。

     ただし、消費増税反対や安全保障関連法廃止を掲げて「反安倍」を叫ぶばかりでは、有権者に選択肢を示したことにはならないだろう。

     野党各党には、アベノミクスの先にある新時代の社会像を描き、国民にわかりやすく提示する努力が求められているのではないか。

     例えばそれは外国人労働者の受け入れ拡大を踏まえた、多様な価値観を尊重し合う多文化共生社会の設計図かもしれない。貧富の格差などによる社会の分断が世界的な資本主義の問題となる中、弱者を排除しない経済発展のモデルも必要だ。

     しかし、10連休直前に駆け込むように国民民主党と自由党が合併した際の政策論議は乏しかった。政権側がちらつかせる衆参同日選の脅しに慌てたのだとすれば残念だ。

     巨大与党に対峙(たいじ)する野党の再編は必要だが、政策理念が置き去りでは国民の期待感は高まるまい。

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