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社説

大津の巻き添え事故 園児のお散歩守るために

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 大津市で散歩中の保育園児が犠牲となった交通事故を受け、保護者や保育士に衝撃が広がっている。これを機に園児の「お散歩」をためらうムードが生まれることを懸念する。

 園児らは、乗用車と軽乗用車の衝突事故の巻き添えとなった。園児と保育士の計16人が死傷した。運転者の不注意が原因とみられる。

 保育士らに引率され、園近くの琵琶湖畔に向かう散歩の途中だった。信号待ちしているところに車が突っ込んだ。

 保育士は、園児に車道から離れた歩道を歩かせたり、列の前後を歩いて園児を見守ったりし、安全には十分配慮していたという。

 園外での散歩や外遊びは、小さな子供の成長に大きな意味がある。保育士が多くの園児を連れて歩く姿は日常的な風景に溶け込んでいる。

 保育園で園児を預かる時間は幼稚園よりも長時間になる。都市部では専用の庭がない園も目立つ。園外での活動は園児に欠かせない習慣だ。

 こうした活動は保育士がいてこそできることだ。人手不足が続き、多くの園児に目配りしながらも、子供の成長を手助けする重要な仕事だ。

 今回の事故の衝撃で保育士が散歩をためらう気持ちになっても不思議ではない。

 それでも、保育士の活動が萎縮して散歩をためらえば、子供たちはどうなるだろう。散歩を通じて得られる運動の効果や自然とのふれあいは貴重ではないか。

 大事なのは、保育士らが園児を安心して外に連れていける環境を作っていくことだ。安全確保を園だけに任せるのではなく、社会全体で取り組む必要がある。

 運転中に散歩する園児の集団が視界に入ったときにはとりわけ注意することは当然だろう。自転車や歩行者も十分に配慮してほしい。

 行政による安全対策も重要だ。小学校の通学路は相次ぐ死亡事故を踏まえて国が全国点検し、ガードレールの設置など対策が進んでいる。

 しかし、今回のような園児の散歩コースは調査の対象外だ。行政が率先して危険箇所を点検し、対策を検討してもいいのではないか。

 あらゆる手段を考えて、子供の命を守る社会を実現していかなければならない。

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