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ゲノム食品の表示

村中俊哉氏
村中俊哉氏

 遺伝子を効率よく改変する「ゲノム編集技術」を使った食品の流通が今年中に始まりそうだ。国は遺伝子組み換えには当たらないゲノム編集食品について、届け出だけすれば流通を認める方針だが、消費者団体からは安全性への不安の声も上がっている。消費者が安心して購入できるよう、どこまで表示して知らせるべきなのか。

義務化は参入を阻む 村中俊哉 大阪大大学院工学研究科教授

 効率よく遺伝子の狙った場所を切り貼りできるゲノム編集のメリットは、今まで難しかった品種改良を可能にし、人類にとって有用な農作物や水産物が作り出せることだ。

 毒のないジャガイモは一例だ。ジャガイモの芽や皮などには毒素のソラニンやチャコニンが含まれ、食中毒の危険性がある。ゲノム編集でソラニンなどを合成する遺伝子を変異させると、毒素の含有量を従来の1割以下に抑えられた。数年後の商用化に向け開発中で、毒がなく芽が伸びにくいジャガイモの研究も始まっている。芽が伸びにくいジャガイモは長く保存でき、不作の年でも供給不足にならない。農作物にゲノム編集技術を応用する…

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