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余録

バレンタインデーのチョコ、ハロウィーンの仮装騒ぎなど…

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 バレンタインデーのチョコ、ハロウィーンの仮装騒ぎなど、始まりの趣旨からズレていく特別な日は少なくない。きょうの「母の日」も実はそうだと聞けば意外に思われる方もあろう▲米国で初めて母の日の行事が催されたのは、1908年5月の第2日曜だ。その3年前、ペンシルベニア州で亡くなったある母の情熱が出発点となった。全ての母親に感謝を表す日を。彼女の遺志を継ぎ、母の日を一大記念日へと高めたのが、娘のアンナ・ジャービスさんだ▲ところが普及にあれほど心血を注いだ母の日を、今度は廃止させようと命がけで取り組むことになる。商業主義に乗っ取られたのが許せなかったのだ▲ジャービスさんは初め、母が好きだった白いカーネーションを、母の日に息子や娘が身につける花とした。これに全米の花屋が商機を見いだし、白が売り切れると赤など明るい色も売り始める。怒りを募らせたジャービスさんは過激化し、花の販売を妨害して逮捕されたこともあったそうだ▲「誰よりもあなたに尽くした女性へ市販のカードを贈って済ませるなど怠慢にもほどがある」。ニューヨーク・タイムズ紙がジャービスさんの訃報の中で彼女の言葉を紹介している。思いを自筆で伝える日としたかったそうだが、結局、小売業界の書き入れ時になった▲日本でも、ネット通販が加わり商戦は年々熱さを増す。今年は「令和」を売りにした品も少なくないようだ。ジャービスさんが存命なら、今日の現象をどう眺めることだろう。

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