サウジアラビア
記者殺害「幕引き」 皇太子指示、不明のまま 批判一掃へ、巨額投資・女性登用アピール
毎日新聞
2019/5/12 東京朝刊
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【カイロ篠田航一】サウジアラビア王室の批判を続けたサウジ人記者ジャマル・カショギ氏が昨年10月2日にトルコのサウジ総領事館で殺害された事件で、サウジ当局は起訴した11人のうち5人に対し今年1月に死刑を求刑して捜査を事実上終結させ、「幕引き」を急ぐ。各国への巨額投資など、イメージ回復に向けた動きも強めている。
一方、国際社会から事件への関与を疑われているムハンマド皇太子(33)の指示の有無などは不明のままで、事件から7カ月が過ぎた今も真相解明は進んでいない。国連調査団のカラマール特別報告者は今年3月、サウジ側が被告の身元や起訴内容すら公表しない不透明さを批判し、「この訴訟手続きで国際社会が納得すると思うのは誤りだ」と述べた。
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