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民放テレビ各局が競い合い、最盛期にはほぼ毎日、新作が放送されていた「2時間ドラマ」のレギュラー放送枠が、今年3月でなくなった。多くの人気シリーズを生んだ2時間ドラマが消えた背景を探った。(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区)【屋代尚則】
視聴率30%記録
民放最後のレギュラー放送枠となったのはTBS系「月曜名作劇場」。TBSの2時間ドラマは渡瀬恒彦さん(故人)らが主人公を務めた「十津川警部」シリーズなどの名作を生んだが、3月で終了となり、2時間ドラマを定期的に放送する民放の番組枠はゼロになった。13~59歳の視聴者層を重視する戦略に切り替えたTBSは「ハイターゲット(高い年代の視聴者層)に向けた放送になっていた」(石丸彰彦・編成部企画総括)と打ち切りに踏み切った理由を説明する。
2時間ドラマの黎明(れいめい)期は1970年代。米国で映画会社がテレビ放送用に手がけたオリジナル作品が人気だったことなどから、テレビ朝日が77年7月、「劇映画並みの迫力」をキャッチフレーズに「土曜ワイド劇場」をスタートさせた。当初は90分だったが、2年後には放送時間が2時間に。連続ドラマの視聴率が低迷する中、20%超の視聴率をたたき出すようになり、各局が続いて参入した。
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