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週刊サラダぼうる・柏澄子

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わくわく山歩き 奥会津 山々、宇宙の広がり

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雪が残る会津駒ヶ岳。季節を問わず何度も登りたくなる魅力にあふれている=柏澄子さん提供
雪が残る会津駒ヶ岳。季節を問わず何度も登りたくなる魅力にあふれている=柏澄子さん提供

 奥会津は、ひとつの宇宙を形成している。そう感じるようになったのは、奥会津の山々に繰り返し通ったのちのことだ。ここにある山々や森や川、里の人々の暮らしぶりを少しずつ知るようになると、奥会津という土地が、独特の世界をもち、そこにはまるで宇宙が広がっているように感じるのだ。ある取材のとき、編集者が作ってくれた大きな地図も、奥会津を知る手がかりとなった。地図を広げると、主たる河川が尾瀬周辺を源流とし、水系によって地域を分けることがわかった。水の流れと山並みが、奥会津の土地を作っている。川の流れが、奥会津の自然を育み、ひいては、自然からの恵みを受け、自然と密接に暮らしてきた人々の生活をも、支えてきた。それはそばの栽培やとち餅や山菜料理、からむし織にも表れている。

 奥会津の南部にある福島県檜枝岐村。ここに会津駒ケ岳はそびえる。最初は雪の季節に通った。大雪になると、スキーを使って仲間数人と交代でラッセルを繰り返しても、腰までもぐる。夕刻にやっとたどり着いた地点は、夏だったら2時間ぐらいのところ。山頂ははるかかなた、ということもあった。そのあとは、雪洞を掘って寝るしかない。春が近づき、気候が穏やかになってくると、ようやく山が私たちを迎え入れてくれる。日も長くな…

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