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社説

沖縄と日米地位協定 国は不平等の現実直視を

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 沖縄は1972年5月15日に本土復帰を果たしてから47年を迎えた。

 沖縄の経済は近年、海外からの観光客増加などにより好調だ。全国的に人口減少が進む中、沖縄県の人口は高い出生率や県外からの移住者に支えられ増加傾向が続く。

 そんな元気な沖縄なのに、政治的には米軍基地問題の文脈で語られることが多い。普天間飛行場の辺野古移設をめぐっては政府と県の対立が先鋭化している。沖縄のエゴだと批判する心ない声も聞こえてくる。

 では、沖縄が辺野古移設をこれほどまでに拒む理由をどう考えるべきか。それは単に在日米軍施設の7割が集中するという数字の話ではない。基地があることによって穏やかな日常を壊す騒音に囲まれ、繰り返される事件や事故の多さを肌身で感じているからだろう。

 その矛盾を考えていくと、在日米軍に大きな特権を認めた日米地位協定の問題に突き当たる。米軍に日本の国内法を適用せず、基地への立ち入り調査を拒否する排他的管理権まで認めた地位協定の不平等性は明らかだ。にもかかわらず、県側がいくら協定の見直しを求めても指一本触れようとしない政府の姿勢が沖縄の不信感を高めている。

 そこで県側はドイツ、イタリア、ベルギー、英国の現地調査を行い、先月、報告書を発表した。

 日本と同じ第二次大戦の枢軸国だった独伊も含め、駐留米軍に国内法を適用することを原則としていた。米軍の訓練には受け入れ国側の承認が必要とされ、夜間や低空の飛行訓練は厳しく制限されている。

 ところが、河野太郎外相は県の報告書について北大西洋条約機構(NATO)の加盟国が相互防衛義務を負っていることを挙げ「比較することに全く意味はない」と強弁した。

 日米安全保障条約によって日本は相互防衛ではなく基地提供義務を負うから、米軍に国内法が適用されないのも仕方ないと言っているに等しい。その結果、米軍による基地利用や訓練に国会は関与できず、地位協定に基づく日米合同委員会の決定が治外法権のようにまかり通る。

 政府は地位協定を根源とする不平等の現実を直視し、国民全体の問題として協定の見直しに取り組むべきだ。沖縄の本土復帰の日に思う。

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