大阪府の「百舌鳥(もず)・古市(ふるいち)古墳群」がユネスコの世界文化遺産に登録される見通しとなった。今回、49基の古墳について、多様で個性のある「群」として価値が評価された。一方で、勧告が指摘する「地域の関与のあり方」「開発からの保護」など、今後検討すべき問題も浮かび上がった。
「『多様性』という価値が認められた」。大阪大の福永伸哉教授(59)=考古学=は、世界文化遺産登録に大きく前進したことを歓迎する一人だ。巨大な前方後円墳だけでなく、その周囲に寄り添う複数の小さな古墳を含む「多様性のある集まり」の価値が、認められたからだ。日本の考古学が大切にしてきた、つながり合ってこそ放つ輝きが、世界中に知られることを願っている。
福永教授は古墳研究のけん引役の一人で、2012年から登録推進本部の有識者会議委員として推薦書の原案作成にも携わった。ただ、その価値を「世界基準」に合わせるのは簡単ではなかった。
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