メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

余録

「ジンゴイズム」とは好戦主義のことで…

 「ジンゴイズム」とは好戦主義のことで、19世紀の露土戦争の時に英国で生まれた言葉という。ジンゴ(jingo)はもともと手品師のかける呪文だったが、英軍派兵を後押しする歌のかけ声に用いられた▲おかげでジンゴはロシア嫌いや対外強硬論、好戦論者の代名詞となる(ブルーワー英語故事成語大辞典)。この言葉はやがて米国にも伝わり、ジンゴイズムは帝国主義の時代の領土拡張的な好戦思想を表す政治用語として多用された▲今日ジンゴイズムはほとんど死語となった。世界はまだ戦争の恐怖から解放されていないが、2度の大戦を経験した人類は前時代の好戦主義を歴史の表舞台から追放した。だがどっこい21世紀日本に出現した放言ジンゴイズムである▲北方領土返還をめぐり元島民に「戦争しないとどうしようもなくないですか」とからんだ丸山穂高(まるやま・ほだか)衆院議員だった。ビザなし訪問に同行し、酒に酔っての放言だったが、「戦争はすべきでない」と元島民にピシャリとたしなめられた▲「しらふの人は頭で、酔った人は舌で」ということわざを引き、本音が口に出たと皮肉ったのは露メディアである。元島民の地道な返還運動への敬意も、平和条約交渉への外交的配慮も、はなから眼中にない国会議員とは一体何者か▲日本維新の会は丸山議員を除名処分とし、衆院では辞職勧告決議案提出の動きもあるが、当人には議員辞職の意思がないらしい。人を幻惑する手品の呪文に「戦争」を用いる政治家は現代世界には無用である。

    おすすめ記事

    毎日新聞のアカウント

    話題の記事

    アクセスランキング

    毎時01分更新

    1. バーガーキング大量閉店も「撤退の予定ありません」 新たな20店舗はどこに?
    2. 大きな虹 福岡の空に
    3. 元吉本新喜劇座長で喜劇役者 木村進さん死去、68歳
    4. 「桜を見る会」安倍政権で拡大 支出は当初予算の3倍 「政権近い人招待」と批判も
    5. ローソン「悪魔のおにぎり」1000万個超え 王者ツナマヨ抜き

    編集部のオススメ記事

    のマークについて

    毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです