高齢ドライバー検査に限界 免許返納進まず 「車なし生活」支援課題に

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自宅前まで送ってくれた予約バスを降りる安生さん(右)。毎日のように利用しているという=栃木県鹿沼市で2019年5月14日、清水健二撮影
自宅前まで送ってくれた予約バスを降りる安生さん(右)。毎日のように利用しているという=栃木県鹿沼市で2019年5月14日、清水健二撮影

 19日で発生1カ月になる東京・池袋の母子死亡事故をはじめ、高齢のドライバーによる重大な交通事故が後を絶たない。免許更新時の認知機能検査で問題なしとされた高齢者が起こすケースも多く、現行の対策の限界もうかがわせる。悲劇を繰り返さないための有効な手立てはあるのか。【小川祐希、佐々木洋、山寺香】

「問題なし」でも重大事故

 「病院で診察を受けたら、認知症かもしれないと言われた」。今月中旬、茨城県警運転免許センター(茨城町)に常駐する保健師の高野良子さん(56)に、80代後半の男性から相談の電話がかかってきた。「そろそろ免許を返納したらいかがですか」。高野さんは優しい口調で促した。

 2017年3月施行の改正道交法で、警察庁は75歳以上の運転手に対し、これまでの免許更新時に加えて信号無視など違反時の認知機能検査を義務づけた。ここで第1分類の「認知症のおそれ」と判定されると、医師の診察を受けねばならず、認知症と診断されれば免許の取り消しや停止になる。18年は延べ216万5349人が検査を受け、2・5%の5万4786人が第1分類に。最終的に約2000人が免許の取り消しか停止となっ…

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