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大衆音楽月評

ドリスのジャズ、さゆりの民謡=専門編集委員・川崎浩

「民謡を歌うのは日本の歌手の責任と義務」と力を込める石川さゆり

 現代日本の大衆歌謡の原点をどこに置くかは、結構難問である。雅楽や猿楽、能や歌舞伎の音楽が直接的にJポップにつながっているとは考えにくい。小唄・端唄や俗曲は昭和の演歌に取り入れられた例はあるが、それらは彩りであって、楽曲の根幹、基盤ではない。

 Jポップに結び付く原初形態は、1930年あたりに始まるジャズソングではないかと一考する。戦中は弾圧を受けるが、終戦と同時に、米軍占領下でその反動が爆発。45年から55年の10年間で、スイングからモダンまで、ジャズは一気に日本に浸透した。それが、その後の大衆音楽に必須条件となる「譜面」「楽器」「コード」「ハーモニー」「アンサンブル」「キャラクター」などを知らしめ定着させたと見て取れるのだ。その魅力を最初に伝えたジャズ歌手の一人が、13日に亡くなったドリス・デイであった。

 ドリス・デイは、特に日本で愛されたキャラクターだった。戦中に吹き込んだ「センチメンタル・ジャーニー」から50年代の「二人でお茶を」「シークレット・ラブ」「シャンハイ」「アゲイン」「ケ・セラ・セラ」まで、どれだけラジオから流れ、日本人歌手がカバーしたことか。53年にはNHK紅白歌合戦で、デイのヒット曲「ガイ・イズ・ア・ガイ」が江利チエミによって歌われているのだ。美空ひばりも「シャンハイ」を完全コピ…

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