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飛鳥宮跡の木簡、1冊に 解読調査の成果まとめ 305点収録、140点が初公開 /奈良

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奈良県立橿原考古学研究所がまとめた調査報告書「飛鳥宮跡出土木簡」=藤原弘撮影
奈良県立橿原考古学研究所がまとめた調査報告書「飛鳥宮跡出土木簡」=藤原弘撮影

 県立橿原考古学研究所は、明日香村の飛鳥宮跡の発掘調査で見つかった木簡の解読を進め、調査報告書「飛鳥宮跡出土木簡」にまとめた。出土木簡約1500点のうち1文字以上読めた305点を収録。飛鳥宮跡の木簡は1966年以降、発見が相次いでいるが、長年の調査の成果が1冊にまとまったのは初めて。【藤原弘】

 飛鳥宮跡で見つかる木簡は、天武・持統朝の7世紀後半が中心だが、斉明朝(655~661年)以前にさかのぼる可能性がある物も。橿考研付属博物館指導学芸員の鶴見泰寿さんは「日本書紀の記述が正しいかを判断し、日本書紀に書かれていないことも分かる。研究の上で欠かせない史料だ」と話す。

 1976年には、「大花下(だいかげ)」と冠位を書いた木簡や、「白髪部(しらがべ)五十戸」と読める荷札木簡などが見つかった。「大花下」は649(大化5)~664(天智3)年の冠位十九階の第八階に当たる。「白髪部五十戸」は、50戸で1里とする地方統治の組織「五十戸一里」が「大化の改新」(645年)後間もない時期に存在したことを示している。大化の改新の行政改革を否定する見解を見直すきっかけになったとさ…

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