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ふるさと納税、6月から新制度 知恵絞る埼玉県内自治体

鶴ケ島市に50万円を寄付した人に贈られた特製ジオラマ「牛が牧場で戯れる避暑地で送る夏休み!」。19年度も返礼品とするかどうかは調整中だという=鶴ケ島市提供

 「ふるさと納税」で過度な返礼品を規制する新制度が6月から始まる。返礼品は寄付金の3割以下で、地場産品に限られることになり、埼玉県内の自治体も対応に追われている。これまでの各地の取り組みや、新制度のもとでの寄付金集めの対策について現状を探った。【鷲頭彰子】

 ふるさと納税制度は2008年に始まり、2000円を超えた分の所得税と住民税が差し引かれる。寄付者にとっては、2000円を超える分については年収などに応じた上限額までは実質負担がなく返礼品を受け取ることができるため、過度な返礼品による自治体の寄付金集めが過熱。大阪府泉佐野市は市税の約2・5倍に当たる500億円近い寄付を集めた。総務省は6月以降、返礼品を寄付額の3割以下の地場産品に限るとしている。

 県内では寄付額の上限が引き上げられた15年度から、2年連続で鶴ケ島市が最も寄付を集めた。市内に鉄道模型メーカーの工場があることから、Nゲージ(レール幅9ミリ)が含まれる精巧なジオラマを返礼品に加えてきた。市内に工場があった「ぎょうざの満洲」(本社・川越市)の冷凍ギョーザも人気で、16年度には3億円超の寄付を集めた。だが総務省の方針を受けて返礼品を寄付額の3割以下に見直したところ、17年度は約2億円、18年度(速報値)は約1億4000万円まで落ち込んだ。

 返礼品には近隣の東松山市名物「やきとり」のみそだれ販売で知られる川越市の食品販売会社「ひびき」の商品も含んでいたが、総務省から「地場産品ではない」と指摘を受け、除外した。鶴ケ島市の担当者は「こんな細かいところまで指摘されるとは」と戸惑いつつ、「これから市の魅力を発信して巻き返したい」と意気込む。

 17年度にトップとなった深谷市は約2億6000万円を集め、18年度も速報値で約2億2000万円を維持した。同市の返礼品は「冷凍大和芋とろろパック詰め合わせ」が人気で、約1万1000件の寄付のうち、9割以上がこの商品を指定した寄付だった。

 他にも東日本大震災で大きな被害を受けた友好都市の岩手県田野畑村の特産品を、50万円以上の寄付者に返礼品に加えて贈っていたが、地場産品ではないため4月末で終了。今後は市出身で新1万円札の肖像となる渋沢栄一の関連グッズをPRするという。

 市内に食肉加工工場があることから「仙台牛の切り落とし」を返礼品としていた八潮市は、総務省の指摘を受けて取り下げ、品目数も55から22まで絞り込んだ。「国の基準に合致するものを探して品目を増やしていきたい」と話している。

 一方、さいたま市への寄付金は17年度に1220万円にとどまり、寄付額と控除額の差額はマイナス29億円に上る。返礼品は「さいたま国際マラソン」の参加権などが目玉だ。市の担当者は「転入者が多く、故郷が市外にある市民が多いため出て行く金額が多いのは仕方ないが、市のファンを増やせるような返礼品を考えたい」と話す。

埼玉県内市町村のふるさと納税受け入れ額

順位 自治体  金額

1  深谷市  2億5954万円

2  飯能市  2億5089万円

3  三芳町  2億 926万円

4  鶴ケ島市 2億 428万円

5  日高市  1億6455万円

29  さいたま市 1220万円

※ 17年度、総務省まとめ

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