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福生病院、遺族にカルテ開示拒否 調査委には遺族同意なく公開 透析中止問題

人工透析治療問題に揺れる公立福生病院=東京都福生市で、2019年4月9日、梅田啓祐撮影

 公立福生病院(東京都福生市)の外科医(50)から透析治療中止の選択肢を示された女性(当時44歳)が死亡した問題で、日本透析医学会の調査委員会による3月の立ち入り調査の際、病院は夫(51)ら遺族の同意を得ないまま、女性のカルテの一部を調査委に見せていた。一方、夫側はカルテなどの開示を請求しているが、病院側は「(病院の)個人情報保護条例により、死者は対象とならない」と拒否している。

 関係者によると、調査委が3月15日に調査した際、病院は夫らの同意を得ずに、外科医らがプロジェクターを使って女性のカルテの一部を委員に見せた。夫の代理人弁護士は「同意もないのに第三者に開示して利用することはできない」と抗議した。

 厚生労働省の個人情報に関するガイダンスは「患者が死亡した後も漏えいなどの防止のため、(生存者の)個人情報と同等の安全管理措置を講ずる」と規定。担当者は「死亡しても保護を受ける権利が消えるわけではなく、(調査委に見せたことは)一般的には望ましくない」と話す。病院の代理人弁護士は「不適切な医療を提供しているとの誤信が生じたため、必要最小限の範囲で根拠を示して説明した。違法・不適切な点はない」と毎日新聞に回答した。

 一方、厚労省のガイダンスは「遺族に対し診療情報・介護関係の記録の提供を行う」と定めているが、病院は夫側による開示請求に応じていない。病院側は「条例上、生存者に関する情報のみが個人情報に含まれる」としている。

 医療の個人情報保護に詳しい田代志門・東北大大学院准教授(生命倫理)は「患者が亡くなったからといって医療情報を自由に開示していいわけではなく、遺族に同意を取るのが一般的。同意もなく調査委に見せたのは問題だ」と話している。【斎藤義彦】

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