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突然の幕切れに関係者困惑 「真相解明の道閉ざされた」 寝屋川中1殺害

寝屋川中学生殺害事件の遺体遺棄現場に供えられた花束=大阪府高槻市で2017年8月、貝塚太一撮影

 自身で控訴を取り下げ、中学1年の男女2人を殺害した罪で死刑判決が確定した、山田浩二死刑囚(49)。公判でも事件の詳細な経緯や動機が解明されないままでの突然の幕切れに、事件の関係者からは「真相解明への道が閉ざされた」などと困惑の声も上がった。

 山田死刑囚は21日、大阪市都島区の大阪拘置所内で記者の取材に応じた。

 説明によると、取り下げは事件や公判と直接関係なく、拘置所でのトラブルがきっかけ。今月18日、備品のボールペンを返却するのが遅れた上に口答えをしたとして、刑務官に叱責されたという。

大阪拘置所で記者との面会に応じる山田浩二死刑囚(イラスト・遠藤浩二)

 丸刈りに黒いTシャツ姿の山田死刑囚は「何もしていないのに言いがかりをつけられ、頭に血が上った。うっぷんがたまっていた」と興奮した様子。「もうどうでもいいと思った」という山田死刑囚は、誰にも相談せず取り下げの書面を出し、控訴審を担当するはずだった弁護士には「さよなら」と書いたはがきを送ったと明かした。

 公判で殺意を否認し、これまでの複数回の取材にも最高裁まで争う意向を示していた。昨年12月の大阪地裁判決前には、警察官らから違法な取り調べを受けたとして、国と大阪府に損害賠償を求める訴訟も起こしていた。

 取り下げによって判決が確定し、法廷で意見を述べられないことには「やってしまったことは仕方ない」と話す一方、「取り返しがつかない」と後悔した様子も見えた。

 突然の取り下げに、関係者の反応はさまざまだ。ある検察幹部は「(山田死刑囚が)2人を殺害したことは間違いなく、取り下げても結果は変わらない」と冷静に受け止めた。

 ただ、殺害の動機や経緯については1審判決で「具体的に解明する証拠はない」とされた。裁判員を務めた男性は「最高裁まで争われると思っていたので驚いた。今後の裁判で動機などを語ってほしかったが、真相を究明する道は閉ざされたと感じる」と複雑そうに話した。

 被害者の星野凌斗(りょうと)さん(当時12歳)の遺族代理人の弁護士は「控訴を取り下げても星野君が帰ってくるわけではない。ご家族は想像を絶する深い悲しみの中で生活を送っているので、そっとしていただきたい」とのコメントを出した。【村松洋、遠藤浩二】

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