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日本文化をハザマで考える

日本文学研究家のダミアン・フラナガンさんが、日英の「ハザマ」で日本文化について考えます。

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第4回 変わりゆくチェスと将棋の「クイーン」

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チェス
チェス

 2年ほど前、私は8歳(当時)の息子にチェスを教えた。驚かされたことに、ほんの2、3日もすると、息子は自分でゲームのルールを変え、私に教えてくれた。非常に面白いことに、それはフェミニストのルールだった。

 息子が考え出したルールでは、おのおののクイーンは場所を変え、相手の陣地で人質になっている。このゲームの目的は、キングを守ることではなく、人質になっているクイーンを助け出すことだ。クイーンの周りの、相手の駒をすべて取り除き、クイーンが束縛されずに動けるようにした方が勝つ。このゲームでは、キングはほとんど意味がなく、ゲームの途中で取られてしまうことさえある。他にも新しいルールがあった。例えば、キングと人質のクイーンを、たとえ他の駒がその間にあろうとも、「城で守る」ことができる。

 ルールがこんなふうに変わると、昔からある開戦の手などは必要なく、新しくて面白い可能性が広がる。なんとも興味をそそられる。

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