広がる刑事裁判議論(その2止) 判決文公開基準、不明確 「事なかれ主義の表れ」/「国民が監視すべきだ」
毎日新聞
2019/5/22 東京朝刊
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性犯罪は被害者の保護が課題になる。最高裁のウェブ公開基準でも性犯罪の判決文は除外されている。
性被害者の代理人を多く務める上谷さくら弁護士は「被害者にはその後の人生がある。誰もが簡単に判決文にアクセスできるような制度は問題」と話す。国民の知る権利の保障の観点から「現時点では正確な報道のため、報道機関には判決全文を提供することを検討すべきでは」と提言する。
一方、性被害に詳しい伊藤和子弁護士は「被害者の中には判決を公にしてほしいと望む人もいる」と話す。「判決公開の原則に立ち返り、被害者感情に配慮した公開のルール作りをオープンな場で議論すべきだ。裁判所のウェブ掲載基準は不透明だ」
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