メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

号外新潟県で震度6強 新潟、山形、能登に津波注意報
麗しの島から

法案審議でもめる本会議場に運び込まれたものは…

本会議場で討論・採決の最中に弁当を食べる台湾の立法委員(国会議員)たち。奥の女性議員はスマホで調べものをしている=台北市の立法院(国会)で2019年5月17日12時15分、福岡静哉撮影

 台湾の立法院(国会)で17日、同性婚を認める特別法案の採決があった。同性婚法案を巡っては賛成派と反対派が激しく対立しており、乱闘騒ぎなど不測の事態に備えて、私は朝から本会議場に陣取った。

 午前9時に本会議が始まり、まずは他の法案に関する審議を進めた。同性婚法案の議論が始まったのは午前10時半ごろ。「同性愛者にも婚姻の権利が認められるべきだ」「結婚は男女間に限らなければならない」。賛成派と反対派が次々と壇上に立ち、持論を展開する。ここで蘇嘉全・立法院長(国会議長)が「逐条審議にします」と提案。議員の同意を得て、全27条を1条ずつ討論、採決することになった。対立が激しい法案について十分に議論を尽くすために取られる手法だ。

台湾立法院(国会)の本会議場。議長席の上には「国父」孫文の肖像が掲げられている=台北市の立法院で2019年5月17日11時31分、福岡静哉撮影

 正午過ぎ、蘇院長が「本日は昼休憩なしで議論を続けます」と宣言した。すると、立法院の職員が議場に入り、各座席に次々と弁当を配り始めた。議員らはその場で弁当のふたを開け、もぐもぐと食べ始めた。壇上では、反対派の議員がこめかみに血管を浮かばせながら「同性婚は認めるべきではない」と叫び続けている。さらにスープまで運び込まれた。私がいる記者席にまで弁当やスープのにおいが漂ってくる。早朝から取材していたため、おなかがすいた。当然、記者に弁当は配られない。

 同性婚法案で最も重要なのは、同性カップルの「結婚登記」を明記した第4条。午後2時40分、第4条の採決で賛成が多数となったのを見届け、私は立法院そばにある食堂に駆け込み、豚カルビ定食をたいらげた。4条の採決を終えると議論は少しスムーズに進むようになった。午後4時すぎには27条まで採決が終わり、全条文が可決された。幸い、この日は乱闘騒ぎはなかった。

 立法院の事務局によると、休憩なしで本会議が行われる時に限らず、議場内で議員が飲食することについて特に制限はないという。服装も自由で、Tシャツ姿の議員もよく見かける。スマートフォンを持ち込むこともでき、17日の採決でも議員たちが議論の合間にスマホを使って調べものをしていた。形式よりも議論の中身を充実させることを重視しているためだろう。自由奔放な議会運営に、とにかく驚いた。【福岡静哉】

福岡静哉

台北特派員。1978年和歌山県生まれ。2001年入社。久留米支局、鹿児島支局、政治部などを経て2017年4月、台北に赴任した。香港、マカオのニュースもカバーする。

おすすめ記事

毎日新聞のアカウント

話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 意識不明の巡査 手術で快方に向かう 拳銃強奪
  2. 同級生に一方的恨みか 交友でトラブル 名前使って110番 拳銃強奪
  3. 「古瀬がんばれ!!」五郎丸選手が佐賀工ラグビー部後輩の巡査に励ましメッセージ 交番襲撃
  4. 刺された古瀬巡査、高校時代はラガーマン 佐賀工ウイングで花園出場も 交番襲撃
  5. 大阪の警官襲撃・拳銃強奪 33歳男逮捕 防犯カメラ、8キロ追跡 山中、リュック枕に

編集部のオススメ記事

のマークについて

毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです