メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

絶滅危機から守る 栃木・市貝町で初の「国際サシバサミット」開催へ

絶滅の危険がある渡り鳥「サシバ」=オオタカ保護基金提供

 絶滅の危険がある渡り鳥・サシバを守るための「国際サシバサミット」が、国内有数の繁殖地である栃木県市貝町で25、26の両日、初めて開催される。繁殖地、越冬地、移動する際の中継地で保護に取り組む人たちが集まり、国境を越えた対策を話し合う。同町でサシバが暮らせる里山作りに取り組む日本野鳥の会理事長、遠藤孝一さん(60)は「保護を進める大きな一歩」と期待している。

 サシバはタカの仲間の猛禽(もうきん)類で、体長は約50センチ、翼を広げると1メートルほどになる。春に日本や中国で繁殖し、冬が近づくと沖縄や台湾などを経由して東南アジアで越冬する。近年は都市開発や森林の減少などで生息環境が変化し、2006年に国のレッドリストで絶滅危惧2類(絶滅の危険が増大している種)に指定された。

 町によると、同町周辺は「谷津田」という谷あいの水田が入り組み、獲物となる小動物が多く生息するため、サシバが暮らす絶好の場所。ただ、近年は耕作放棄地の増加などで、サシバの生息に不可欠な里山の環境が失われつつあるという。

 02年から同町でサシバの調査を続ける遠藤さんによると、昨年春に町の北中部の約5キロ四方の区域(隣接する芳賀、茂木町を一部含む)に14組のつがいを確認した。09年の調査では26組を確認していたといい、約10年で大きく減少しているとみられるという。

 サミットには繁殖地の同町、越冬地のフィリピン、移動する際の中継地の沖縄・宮古島や台湾から行政の担当者や研究者など、2日間で延べ約350人が参加。各地で進められているサシバ保護の研究や取り組みが報告される。

 また、遠藤さんが代表を務めるNPO「オオタカ保護基金」(宇都宮市)が16年に開いた、子ども向けに生き物の観察や農業体験ができる「サシバの里自然学校」の見学なども行われる。

 サミットは20年は宮古島市、21年はフィリピン・ルソン島で開催される予定。遠藤さんは「渡り鳥に国境はないので、繁殖地、中継地、越冬地がサミットで集まって交流できるのは、保護を進める大きな一歩になる」と話している。

 サミットは国内外から関心が集まっており、一般の参加申し込みは定員に達しているという。【萩原桂菜】

おすすめ記事

毎日新聞のアカウント

話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 交番襲撃 防犯カメラに映った男の画像を公開
  2. 都内で「年金返せ」デモ 報告書・麻生氏受け取り拒否など受け
  3. YOSHIKIさん謝罪 ジャッキー・チェンさんとの会食、ツイッターで公表後に 
  4. 都内30代男の逮捕状請求へ 強盗殺人未遂容疑などで 現場に土地勘 交番襲撃
  5. 交番で警官刺され拳銃奪われる 防犯カメラに映った男の画像公開

編集部のオススメ記事

のマークについて

毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです