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条約規制で全廃のフロン、中国東部で大量放出 新規に製造可能性

 オゾン層保護のための「モントリオール議定書」の下で全廃したはずのフロン類が中国東部で大量放出されているとの研究結果を、国立環境研究所(茨城県つくば市)などの国際研究チームが、23日付の英科学誌ネイチャーに発表した。大気中の濃度観測に基づく解析で判明したもので、同議定書で認めていない新規製造の可能性が高いという。

 フロン類は空調の冷媒や断熱材などに使われていたが、1989年発効の同議定書で生産・消費を規制。フロン類の一種「クロロフルオロカーボン(CFC)」は、途上国も含めて2010年に全廃することを決めた。だが、このうち「CFC―11」が東アジアで新たに製造されている可能性が最近の研究で指摘されていた。

 研究チームは、沖縄・波照間島と韓国・済州島の大気観測施設で測ったCFC―11濃度を基に、大気の動きを再現するコンピューターシミュレーションで放出量や地域を推定した。その結果、中国東部で13年ごろから放出量が増え、14~17年の年間平均放出量は08~12年の平均より7000トン増加していた。中国東部の中でも山東省と河北省からの放出増加が目立つという。

 CFC―11は主に断熱材用の発泡剤として使われることが多かったが、現在も製造し続けている理由や用途は不明だという。

 10年の全廃以前に製造された断熱材などから漏れ出ることもあるが、放出量は使用中の製品からすべて漏れたと想定した量よりも多かった。チームの斉藤拓也・国立環境研究所主任研究員は「漏出率が急増したとは考えにくく、新規製造の可能性が高い。今回の結果を同議定書に基づく調査に役立ててほしい」と話す。【大場あい】

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