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黒武御神火御殿-三島屋変調百物語六之続

/289 第四話 黒武御神火御殿=宮部みゆき 題字・絵 藤枝リュウジ

「うちは札差でな。金に困ったことはねえ。それをいいことに、俺は丁半博打(ばくち)に溺れて、賭場を渡り歩いて暮らしてたんだ」

 家業の手伝いはもちろん、客の履き物を揃(そろ)えるような些事(さじ)さえしたことがない。金をじゃぶじゃぶ使い、旨(うま)い物を食って美酒を浴び、楽ばっかりして暮らしながら、頭のなかにはいつも賽子(さいころ)の転がる音がしていた。ちんちろりん。この世でいちばんいい音だよ。

 俺は、世の中の役に立たない怠け者だ。死んだって誰も困らない。

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