メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

ポットの中は今…

82歳と53歳のハウスクリーナーが目指す新しい「家事労働者」像とは

顧客の家にあわせて毎回さまざまな雑巾を用意するミラグロス=サンフランシスコで4月、石山絵歩撮影

 私は現在、フルブライト奨学金のジャーナリストプログラムで南カリフォルニア大学に在籍し、移民の家事労働者の研究をしています。家事・育児を家族以外の人が有償で担うことが、これまで家事労働の主な担い手となってきた女性の生き方にどのように影響しているかを研究しています。

 研究のきっかけは、日本で多くの働く女性が子育てや介護を理由に退職している現実を目の当たりにしたことでした。このことについて多くの友人が、「だからこそ今、外国人の担い手が必要なんだ」と指摘しましたが、外国人実習生や、経済連携協定(EPA)の外国人看護師・介護士候補生を取材してきた私には、その言葉は傲慢に響きました。日本にやってくる外国人の家族や生活には全く思い至っていないように聞こえたからです。どうしたらすべての人の働く環境を向上できるのか。多くの移民家事労働者がいるアメリカはどうなのか。この答えを求めて、現場の声を取材しています。

 取材対象とする家事労働者は、介護士、ベビーシッター・ナニー(子守)、ハウスクリーナーです。今回は、カリフォルニア州で最も利用されている家事サービス「家の掃除」の担い手であるハウスクリーナー、マリア・イザベル(82)とその娘のミラグロス(53)に話を聞きました。「家事労働者の中でもハウスクリーナーの立場が最も弱い」と感じている2人が描く未来の家事労働者とはどのようなものでしょうか。

この記事は有料記事です。

残り3403文字(全文3996文字)

石山絵歩

外信部記者。1984年生まれ、2008年に毎日新聞社入社。岐阜・愛知県警、東京地検担当を経て、東京地・高裁で刑事裁判を担当。事件取材の傍らで、経済連携協定(EPA)によって来日したフィリピン・インドネシアからの看護師、介護士候補生などを取材。18年9月~19年5月、フルブライト奨学金ジャーナリストプログラムでUSCに在籍し、家事労働者について研究。

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 一斉休校は「科学より政治」の悪い例 クルーズ船対応の失敗を告発した岩田教授に聞く

  2. トイレットペーパーに続きティッシュまで買い占め 業界、デマに冷静な対応呼びかけ

  3. 麻生財務相 休校中の学童保育負担「つまんないこと聞く」 新型肺炎対策

  4. 岩手県立病院の女性臨時職員がマスク無断で持ち出しフリマアプリで転売 二戸

  5. 拝啓 ベルリンより 私を「コロナ」と呼んだ青年に言いたかったこと

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです