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黒武御神火御殿-三島屋変調百物語六之続

/293 第四話 黒武御神火御殿=宮部みゆき 題字・絵 藤枝リュウジ

 謡いか、俳諧だったろうか。

「たまにはこういうところに顔を出しておけと、引っ張っていかれたんです」

 髷(まげ)も身なりも整えてもらい、お人形のように温和(おとな)しくしていたから、つまらなくって気詰まりなだけだった。

「あとで親父(おやじ)から小遣いをせしめようって魂胆で、早く終わってくれって」

 しかし、その座敷に飾られていた掛け軸の一つが目にとまり、珍しいものが描かれていたから、その話でひとしきり場つなぎになったのだった。

「それが大きな魚の絵だったんです。墨絵でね、小舟に乗り合わせた漁師が、銛(もり)を打ち込んで狩ろうとしているところだった」

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