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社説

ドローン人気と規制 国は利用者啓発にも力を

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 小型無人機(ドローン)の人気に伴い、事故やトラブルの報告が増えている。違法飛行の摘発は昨年82件と2年で2・3倍になった。背景には、利用者の間で規制が十分理解されていない問題があるようだ。

 ドローンは誰でも購入ができ、免許なしで操縦できる。鳥になった気分で空からの景色を楽しんだり撮影したりできるため、個人の間でも人気が高まっている。

 ドローンの国内利用者数は不明だが、国の許可が必要な飛行の申請をした件数が昨年度、2年前の3倍近くになっており、利用の急増をうかがうことができる。

 ところが、安全やテロ対策のために導入された規制への理解は十分進んでいない。特に外国人観光客が飛行禁止区域内で飛ばして問題になる事例が増えているという。

 ドローンの飛行に関しては、住宅密集地(人口集中地区)や夜間の飛行を原則禁じた航空法がある。国会議事堂など国の重要施設をテロから守るため、小型無人機等飛行禁止法(ドローン規制法)も制定された。

 だが、実際にどこで飛ばせるのか、どのような行為が違法となるのかがわかりづらく、具体的な中身の伝え方に課題がありそうだ。

 例えば東京都の23区内は全て人口集中地区となっているため、無許可でドローンの飛行はできない。ところが実際は、公園など広々とした場所なら飛行できると誤解している人が少なくないようだ。周知の方法にもっと工夫ができないか。政府は積極的な啓発を心がけるべきだ。

 まずは、外国人が到着する空港や港で運営会社と協力し、日本のドローン規制に関する情報提供に力を入れる必要がある。英政府が今年、大手小売店と連携して始めたドローン規制の周知活動など海外の事例も参考になりそうだ。

 ドローンは個人の趣味による飛行のほか、広大な農地の管理や人命救助など活用範囲が広い。今後は物品輸送など産業利用の可能性も広がりそうだ。技術やサービスの発展段階に応じたルール作りが求められる。

 ただルールだけがどんどん進み、利用者が取り残されるようでは困る。政府はなぜ個々のルールが必要なのかまで利用者に理解してもらえるよう、努力を怠ってはならない。

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