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今週の本棚

鴻巣友季子・評 『夢見る帝国図書館』=中島京子・著

 (文藝春秋・1998円)

物語の種子を宿した玉手箱

 明治に誕生した図書館と、江戸時代から続く上野の町と、昭和生まれの女性ふたりの歩みを綴(つづ)った傑作小説だ。

 本書中に「真理がわれらを自由にする」とある。本作は一つに、明治期に福沢諭吉の一声で誕生した「ビブリオテーキ」(図書館)が苦難の道を歩み、この一文に辿(たど)り着くまでの歴史ロマンでもある。このパートは「夢見る帝国図書館」という作中作として、メインストーリーの間に挟まれていく。人々を見守る図書館を見守るような文体だ。

 二つに、本作は「書く人」たちの物語でもある。語り手は小説家志望の女性であり、プロとしてデビューし、…

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