メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

今週の本棚

鴻巣友季子・評 『夢見る帝国図書館』=中島京子・著

 (文藝春秋・1998円)

物語の種子を宿した玉手箱

 明治に誕生した図書館と、江戸時代から続く上野の町と、昭和生まれの女性ふたりの歩みを綴(つづ)った傑作小説だ。

 本書中に「真理がわれらを自由にする」とある。本作は一つに、明治期に福沢諭吉の一声で誕生した「ビブリオテーキ」(図書館)が苦難の道を歩み、この一文に辿(たど)り着くまでの歴史ロマンでもある。このパートは「夢見る帝国図書館」という作中作として、メインストーリーの間に挟まれていく。人々を見守る図書館を見守るような文体だ。

 二つに、本作は「書く人」たちの物語でもある。語り手は小説家志望の女性であり、プロとしてデビューし、…

この記事は有料記事です。

残り1206文字(全文1495文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 勝間和代さんパートナーシップ解消 LGBT活動家の増原裕子さんと

  2. 富山・朝日町教委、竹田恒泰氏講演中止 「教育勅語広める」授業に批判

  3. 飯塚元院長を12日にも書類送検 運転処罰法違反容疑 池袋母子死亡

  4. 安倍政権で費用2倍「桜を見る会」は税金で何をしているのか

  5. 自衛官2人、10分居眠りで停職 弾薬庫の警備中 兵庫・伊丹

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです