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藻谷浩介・評 『平成金融史』=西野智彦・著

 (中公新書・994円)

 バブル崩壊の遠雷が聞こえ始めた平成3年(1991年)。愛媛県の第二地銀・東邦相互銀行の経営破綻がその序曲だった。以来、平成18年(2006年)にUFJ銀行が東京三菱銀行に吸収合併されるまで、日本では、不良債権を抱えた金融機関の破綻と統廃合の嵐が荒れ狂う。15行あった都市銀行は、3大メガバンクとりそなホールディングスに集約されてしまい、3行あった長期信用銀行も消滅した。山一證券の経営破綻も、今なお鮮烈な記憶として残る。

 掲題書の著者は、「平成」という時代の名前にふさわしからぬ激浪に見舞われた金融界を、取材し続けて来たジャーナリストだ。何が起き、誰が何を決断し、そして誰が何を決断できず、それが次の事態にどう影響を与えたのか。金融機関、日銀、規制官庁、政治家から等距離に身を置きつつ、生々しい証言を元に事実を時系列に整理した本書は、正に「生ける歴史」の記録である。1ページごとに「ああ、当時そういうことが起きていたのか…

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