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黒武御神火御殿-三島屋変調百物語六之続

/298 第四話 黒武御神火御殿=宮部みゆき 題字・絵 藤枝リュウジ

 正吉はもう、顎(あご)の下まで湖に沈んでいる。

 めきめきと氷が軋(きし)む。凍った水面下で怪魚が動いている。いったん深みまで潜り、勢いよく浮上してくるのだ。

 正吉めがけて。

 金右衛門も甚三郎も、ぬかるみに足をとられて進めない。

 湖面に張った全ての氷を砕き、飛び散らかせるほどの勢いで、怪魚が浮上した。灰色の頭をこちらに向け、いっぱいに口を開けている。生えそろった長い襞(ひだ)のようなものは何だろう。あれがあいつの歯と牙なのか。

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