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悲劇繰り返さぬために

6・28ハンセン病家族訴訟判決/上 94歳、父を語りたい 「患者の子」原告団長・林さん

ハンセン病家族訴訟判決を前に思いを語る原告団長の林力さん。自室では元患者の父の肖像画(左上)に「いつも見守られている」という=福岡市城南区で2019年2月、森園道子撮影

 ハンセン病元患者の家族561人が国家賠償と謝罪を求めた訴訟の判決が28日、熊本地裁で言い渡される。国は元患者への救済策を進めてきたが、家族については救済の対象外としてきた。しかし、家族もまた差別や偏見の目にさらされてきた。ひた隠しにしてきた被害を法廷で明かした人たちの訴えは、司法に届くのか。

 「力(ちから)、よう頑張りよるね」。書斎の壁に掛かる父の肖像画から懐かしい声が聞こえるようだ。裁判が始まってから、561人の団長を務める元九州産業大教授の林力さん(94)=福岡市=は心の中で亡き父と対話することが増えた。患者だった父の存在がなければ、差別の問題に目を向けることはなかったかもしれない。

 林さんは長崎県で材木商などを営む家に生まれたが、父が事業に失敗して借金を抱え、家族で福岡に移り住んだ。小学生の頃、父はハンセン病の影響で両手の指が内側に曲がり、足の傷も治らなくなった。近所から「腐れの子」と言われ、友達も寄りつかなくなった。

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