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社説

就活の面接スタート 自分自身を見つめる機会

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 来年春に卒業予定の学生らに対する経団連加盟企業の正式な採用面接試験が始まった。今年も学生有利の「売り手市場」が続いている。

     すでに就職活動をしている学生の5割が内定を得ているとも言われ、就活は終盤を迎えている状況だ。

     労働力不足を背景に、就活ルールを破って学生の確保に走る会社は多く、経団連は今年限りでの就活ルールの廃止を打ち出している。すでに3年生になった途端に就活を始めるなど大学生たちも浮足立っている。

     こんな状況だからこそ学生には自分自身を見つめることを勧めたい。

     学歴社会を勝ち抜くことに価値を置いてきた学生にとって、卒業後の進路が定まらないとしてもおかしくはない。自分のやりたいことがわからず不安な学生は多いだろう。

     会社から内定を得た後になって、これで良かったのかと迷い、自分に自信が持てずに「内定ブルー」に陥る学生がいる。就職後1年以内に辞める人は、4年制大学卒業者では1割を超える。3年以内に辞める人は3割以上もいる。高校卒や短大卒で早期に退職する人はもっと多い。

     入社前のイメージと違う、上司や同僚との人間関係がうまくいかない、自分のやりたい仕事ではなかった、などが理由という。

     経済のグローバル化や消費者の価値観の変化で産業界は変わる。情報技術・人工知能(AI)の進化はホワイトカラーの仕事を奪っていく。そうした激変期に社会へ船出するのである。学生が不安や迷いを感じるのは当然だ。

     自分がどんな生き方をしてきたのか、どんな価値観を持っているのかをじっくり考えてみよう。周囲の情報に振り回されることなく、主体性を持って就活するには自分自身を知ることが何よりも大事だ。

     採用する側にとっても、新卒を大量に採用して使いつぶしたり、面接で必要以上にストレスをかけたりするやり方は通用しなくなっている。

     学生に不信感を持たれると、逆効果になることがある。かえって早期の退職にもつながりかねない。

     新卒の学生はこれから毎年減っていく。将来の社会を背負う貴重な人材として育成していかねばならない。そうした時代にふさわしい採用活動を模索すべきだろう。

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