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旭化成陸上部 新戦力で黄金期再来 宗猛さん「新人は起爆剤に」

ニューイヤー駅伝3連覇を果たし、選手たちから胴上げされる宗猛総監督=群馬県で2019年1月1日午後2時7分、玉城達郎撮影

 宮崎県延岡市を拠点に活動する旭化成陸上部は、今年度で創部73年目を迎えた。3連覇中の全日本実業団対抗駅伝競走大会(ニューイヤー駅伝)では歴代最多の24回の優勝を誇り、五輪でも多くの代表選手を輩出。地域の声援を受け戦っている。なぜ「長距離王国」とも呼ばれる強豪を築くことができたのか。宗猛総監督(66)ら関係者の話を紹介しつつ、その秘密を探った。

 ――全日本実業団対抗駅伝競走大会(ニューイヤー駅伝)2度の6連覇など輝かしい成績を残す旭化成だったが、2000年代は苦難の時代だった。00年、07年は2位となったが、02~15年の間に5度の2桁順位となるなど、最強を誇った名門が優勝から遠ざかった。04年に宗茂さん(66)が監督を退き、新監督に猛さん(66)が就任した。

 宗猛さん 勝てない時期が続いた要因は、選手のスカウトが一番大きい。箱根駅伝の人気が高まるにつれ、大学が選手のスカウトに力を入れるようになった。旭化成は高卒選手が中心となって活躍し歴史を作ってきたが、大学と競合し高卒選手が入ってこなくなった。そこで大卒選手を入れようとしたがすでに時代の流れに遅れており、うまくいかない時代が続いた。大学生が(東京から遠い)延岡まで来たくない、ということもあった。

 ――長く苦戦していたスカウトだったが、15年に転機を迎える。駒沢大と城西大から双子の村山謙太、紘太選手が入部。また双子の市田孝、宏兄弟ら鹿児島実業高(鹿児島市)時代に全国高校駅伝優勝を経験した4人、さらに明大でエースとして活躍した大六野秀畝(だいろくのしゅうほ)選手らが加入した。村山兄弟は両親が宗兄弟のファンだったことが縁となり、市田兄弟らは高校時代から何度も合宿で共に過ごし交流を深めてきたことが入部につながった。

 彼らが主力に成長した17年のニューイヤー駅伝。市田孝選手が区間賞、宏選手が区間新を記録するなど実力を発揮し優勝を飾る。18年ぶり、ファンが待ちわびた名門復活だった。そして今年、最後まで緊迫したレース展開の中、残り100メートルで大六野選手がスパートし3連覇を果たした。黄金期の再来かと言えるが、指導陣は冷静に将来像を模索する。

 宗猛さん あの1年で良いスカウトができたのはたまたまで、毎年そうできれば苦労しない。チームが強くなると次の世代は「自分はメンバー入りできないのでは」と敬遠し、他チームでエースを目指すこともある。次世代の選手が「あの先輩に勝つ」という気持ちを持ってくれたらいい。

 ――今年度、チームには山本修二(22)=東洋大、広島県出身▽田中龍太(22)=明治大、鹿児島県出身▽マゴマ・ベヌエル・モゲニ(18)=大分東明高、ケニア出身――の3選手が加入した。新戦力の成長がさらなるチーム強化の鍵を握る。

 宗猛さん 新人の突き上げがないとチームの活性化はない。チームの起爆剤になってほしい。今までの指導経験の中でいろいろなタイプの選手を見ている。そのタイプを今の選手に当てはめると、この選手は今こういう練習をした方がいいというのが見えてくるので、少しアドバイスするという感じ。

 ――ニューイヤー駅伝で3連覇し1月2日に帰郷した選手たちを、延岡市民は「優勝おめでとう」の横断幕で出迎えた。選手らにかけられた言葉は「勇気と誇りを届けてくれありがとう」だった。

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