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パンプス問題を考える

広がる#KuTooの声 「社会通念」変えていこう

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 女性がパンプスやかかとの高い靴を履くよう強要される職場環境に「ノー」の声が広がりつつある。セクハラ被害をツイッター上で訴えた#MeTooにちなみ#KuTooと呼ばれる運動だ。「靴」と、履くことに伴う「苦痛」の両方をかけた。

     きっかけは1月、一人の女性が発した「なぜ女性だけ?」との問いだ。パンプスやハイヒールの着用で痛みやケガを経験した女性を中心に共感を呼び、「強制をやめさせて」との要望と1万9000筆近い署名が厚生労働省に届けられた。

     残念ながら、根本匠厚労相の共感はなかったようだ。国会での答弁は、「社会通念に照らして業務上必要かつ相当な範囲か(どうかによる)」と終始、歯切れが悪かった。

     このため海外メディアが「日本の大臣は容認」と相次ぎ報じたが、問題の核心は「社会通念」や「慣習」を、労働行政のトップが評価基準として挙げたところにある。

     「女性らしく」「母親として」……。社会通念やそれによる慣習こそが日本の男女平等を遅らせてきたのではないか。無知や偏見の積み重ねで築かれた社会通念ならば、是正を促すのが本来、行政の役目だろう。

     靴は健康や安全と密接に関係する。リビングくらしHOW研究所の調査によると、フルタイムで働く女性の約82%が足の悩みやトラブルを抱えていると回答した。うち45%(複数回答)が外反母趾(ぼし)など「足や足指の変形」を挙げた。

     特に接客のある職種で、ヒールのあるパンプスの指定が多いようだ。国内大手航空会社の女性客室乗務員の場合、十数時間の連続乗務となる国際線でも常時3~5センチのパンプス着用が求められている。

     一方、就職活動におけるスニーカー着用を推奨する企業も現れた。「バンドエイド」で知られるジョンソン・エンド・ジョンソンだ。

     靴ずれ用のばんそうこうを製造・販売しているが「靴ずれしない就活が一番」と「#スニ活」キャンペーンを展開している。百貨店と連携し、スーツに合うスニーカーの提案を行っているほか、他社の人事部にも賛同を呼びかけている。

     地に足の着いた民間の取り組みは力強い。「女性はパンプス」の社会通念を砕くため、歩を進めよう。

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